水菜は京菜とも呼ばれ、日本を原産国とする数少ない野菜の一つです。

漬け菜や鍋野菜として関西では古くから親しまれていましたが、20年ほど前まで関東では一般的ではなく、

京都産の水菜が極僅かにデパートや高級スーパーで扱われている程度でした。

当時高級食材であった水菜を関東でも一般的に食べられるようにと栽培を始めたのが、堀兼地域の先進的生産者達でした。

導入当初栽培にも販売にも苦労しましたが、キューピーマヨネーズと共同で行ったPRで新たなサラダ商材として認知され、

その後は瞬く間に普及が拡大。

 

現在では茨城県産が関東シェアの90%以上を占め、埼玉県産は極僅かな出荷量となっています。

生産量は限られますが、堀兼の水菜は導入当初からの独自の栽培方法を貫き、品質と食味の点で高い市場評価を頂いています。

 

当社では関東での水菜黎明期から20年以上に渡り栽培を継続しています。

ハウス栽培を中心に年間3ha程の作付けを行い、出荷量は30万束(約60t)。

出荷期間は定植栽培が10月中旬から3月下旬頃まで。

9月の出荷は露地直播栽培となります。

水菜栽培のこだわり

・育苗、定植による若採り栽培

・抽苔、凍害予防の為、暖房設備を備えた大型鉄骨ハウス栽培

播種 低温障害を防ぐ為、保温性の高い発砲素材の育苗トレーを使用しています。

育苗 育苗管理を徹底する為、全ての苗を自社生産としています。

   抽苔(花芽を持つ事)を予防する為、必要に応じて育苗ハウスの加温を行います。

定植 病害予防と生育促進の為、白黒のビニールマルチを使用し手作業で定植します。

防除 誘蛾灯や誘引シート、微生物資材等を活用し、最低限の予防的防除に留めます。

   冬季はほぼ防除不要となります。

管理 定植後の本圃においても必要に応じて加温をし、抽苔、凍害を予防します。

   また定植密度を最適化することで病害の発生を予防します。

収穫 根ごと抜き取り、根と残渣を圃場に残さない事で病害虫の発生を抑制します。

洗浄 株元を洗浄し、即脱水することで棚持ちを良くします。

予冷 収穫後予冷を掛けることで鮮度を守ります。

調整 人の目と手で、傷んだ葉を除去します。

出荷 見栄えを考慮し袋詰めしていきます。