埼玉県は里芋の栽培面積では全国3位ながら、出荷額では全国1位を誇ります。

その中でも、狭山市堀兼地域は中心的な産地として高い市場評価をいただいております。

それは土作りから始まる丁寧な栽培管理を、地域一丸となって徹底しているからに他なりません。

他産地の倍近い10a辺り3,000kg以上の収量を目標に適切な管理を行うことで、きめ細かく白くねっとりとした食味の良い良質な里芋となります。

里芋栽培でのこだわり

種芋 年末に土中に仕舞い込んだ里芋を掘り出し、種芋を選別します。

形のいい芋を厳選する作業は大変手間ですが、良い芋を作る上では欠かせない大切な作業です。

厳選した種芋を殺菌消毒、乾燥させて疫病の発生を予防します。

植付 植え溝に等間隔に種芋を置いていきます。この際、種芋から出た芽の向きを揃えるよう手作業で行い

地温と水分確保の為に、植え終わった溝からビニールマルチで被覆します。

土寄 梅雨入り前後にビニールマルチを除去し、追肥と土寄せを行うことで、芋の肥大を促すとともに雑草
を防除します。

防除 健康な里芋を作る為、病気の発生を予防する目的で防除作業を数回に分けて行います。

灌水 梅雨明け後から、良質な里芋作りに必要な量の灌水を適時行っていきます。

管内の畑には各生産者が協力して灌水設備を設置しています。

ルールに沿って交代で使用する為、夜中に起きて作業する事も多々あります。

収穫 9月中旬頃から年末のピークに向けて徐々に収穫出荷が始まります。

調整 乾燥させて余分な土と毛ばや芽を除去していきます。同時に品質が劣る芋を排除します。

選別 子芋と孫芋を分け、更に形状、重さ毎に10等級に細かく選別作業を行います。

2020年秋からは、地元JAにより共同選果場も稼働しています。

出荷 各等級毎に10kg箱に詰めて出荷します。

鮮度、品質を落とさないよう迅速な作業が要求されます。

貯蔵 年明け出荷用と翌年の種芋にする芋は、株ごと掘り起こし、霜が降りる前に畑に掘った穴に埋め直し
土中保存します。

大変な重労働ですが、里芋が寒さに当たって品質低下しないよう管内で徹底しています。

親芋 一般流通に向かない親芋は加工用に出荷し、コロッケや焼酎、その他加工品の原料とする取り組みを
行っています。

PR 秋には里芋の収穫体験イベントや、地域のイベントでの「さといもコロッケ」「芋煮」の販売を行っ
ています。